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【特設】コロナウイルス関連
2024.11.20
除菌・殺菌・滅菌・消毒・抗菌の違い
併せて読みたい!
コロナウイルスやインフルエンザ対策に手洗いうがいに加えてアルコールが有効だという話を前の記事で書きました。
他にも対策をすべく薬局などに出かけると、売り場には「除菌」だの「消毒」だの「殺菌」だの様々なワードがつけられた製品が目に留まります。中には「抗菌」だとか「薬用」などという表現もあります。
なんだかどれも似たようなイメージでどれを選んだらよいかわかりませんね。ですが実は少しずつ意味が違います。どういった違いがあるのか今回はご説明いたします。
除菌とは
除菌とは菌を減らす効果のことです。
菌を殺さなくても、例えば塗布した面から菌を減らせればOKで、どの程度菌を減らすかについても定義はありません。
つまり、極論水洗いで手を洗っても除菌と言えます。
「除菌」という表現は、アルコールスプレーや洗剤、漂白剤などの雑貨品表示でよく使われていますが、これは薬事法上、医薬品や医薬部外品ではない製品ではたとえ殺菌や消毒効果があっても「殺菌」や「消毒」を謳えないためです。
殺菌とは
殺菌とは文字通り「細菌やウイルスを殺す」効果のことです。
ただし、死滅させる菌の種類や死なせる量に明確な定義はありません。例えば90%の菌が残ってしまっていても10%の菌が殺せていれば「殺菌」と謳うことができます。
「殺菌」という言葉は薬事法の対象となる消毒薬などの医薬品と、薬用せっけんなどの医薬部外品のみに使用できる表現なので、例えば食器用洗剤に殺菌効果があったとしても「殺菌」という表現はできません。
滅菌とは
滅菌とは、有害・無害を問わず、すべての菌(微生物やウイルス含む)を死滅・除去することです。これは定義がはっきりとしていて、菌や微生物ウイルスなどの残量が100万分の1になることをもって滅菌とされています。
電磁波や放射線を使用したり高圧や高熱をかけたりして滅菌処理するのが有名です。
菌の除去率で言えば最強だといえます。
消毒とは
消毒とは、病原性のある微生物を死滅・除去させて害のない程度にすることです。上に登場した「殺菌」とも似ていますが、消毒の目的はあくまで「無毒化」であり、必ずしも細菌を死滅させていなくとも、病原体の感染力を不活性化させたり、病原体を危険ではない程度まで遠ざけることも無害化にあたるので消毒に分類されます。「消毒」という言葉も殺菌と同様に、薬事法上の言葉で、「医薬品」や「医薬部外品」のみに使用できます。
市販の消毒薬のように、薬物で消毒するだけでなく、煮沸消毒や日光消毒、紫外線消毒、焼却消毒などの方法もあります。
抗菌とは
抗菌はキッチン用品やおもちゃ、お手洗いやバスルーム周りの用品でよく見かけますが、これは菌の繁殖を抑える効果のことです。細菌を除去したり殺したりする効果はなく、あらかじめ菌が住みにくい環境を作ってくれるのです。ただ、これも対象となる菌や、菌の量、範囲などの詳細な定義はありません。
まとめ
これまででてきたものをざっくりまとめると、以下のようになります。
「除菌」:菌の数を減らす
「消毒」:菌を無毒化する
「殺菌」:菌をある程度殺す(程度は決まっていない)
「滅菌」:菌を完全に殺す
「抗菌」:菌の繁殖を防ぐ
アルコール消毒やせっけんなど、商品を選ぶときの目安にしてみてください。
ちなみに、菌の中には有害なものばかりではなく、体内や皮膚には私たちにとってよい菌もいます。たとえば、ビフィズス菌などの腸内細菌もそうです。
腸内細菌がバランスよくいることで免疫力が高まることが分かっています。
除菌、殺菌、消毒・・・・とやりすぎると良い菌まで少なくなってしまいかねません。
あまり神経質になりすぎず、おおらかな気持ちで菌と向きあい、強い免疫力をつけることも大切ですね。
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除菌・殺菌・滅菌・消毒・抗菌に関する質問
※2024年11月20日更新
以前、ページのコメントに寄せられた疑問・質問とその回答をご紹介します。
(※一部編集・抜粋しております)
質問No.01~
※「▼」をクリックすると質問が表示されます。
オーガニックアルコールを購入しました。アルコール度70%、精製水、ティーツリー油が成分で、赤ちゃんのおもちゃや家具などの除菌の他に手指にも使用できるでしょうか?
アルコールはサトウキビの糖蜜から蒸留した発酵アルコールです。
他社製品でございまして、弊社では取り扱ったことがなく、データがございません。製造工程や検査内容がわからない弊社では使用用途について言及することができません。
恐れ入りますがメーカー様に一度お問い合わせください。
エタノールはコロナ殺菌に効果があるということですが、成分にエタノールが含まれているものは効果があるのでしょうか、例えば傷口消毒薬など(商品名がマキロンなど)
成分にエタノールが含まれていれば何でも効果があるわけではありません。濃度も大事な要素です。例えばアルコール濃度が低ければ、多少効果はあれど全滅させられなかったりしますので、メーカー様へご確認いただくのが確実です。
韓国の製品で、エタノール62%は殺菌効果ありますか?
メーカー様へご確認いただくのが一番です。消毒用のものなのか、除菌ができる製品なのか、また、風間様が何に塗布されたいのか、それに塗布しても問題がないかご確認ください。用法を守って、安全に活用されてください。
そのエタノールがどのような製造工程や検査を経て製品化されているものなのかわからないため、お答えしかねます。
ご了承くださいませ。
食品添加物のアルコール製品で手や指の除菌という表記は可能なのでしょうか?
最近、オークションサイト等でよく見かけます。消毒ではないから平気なんですか?
また、手や指の記載があっても平気なのですか?
薬事的には手や指の消毒はアウトですが手や指の除菌だとダークな扱いになりますか?
除菌というのは可能です。ただ、製造メーカーが属している業界団体などで除菌の定義を決めている場合もあります。
また、手指に使えるかどうかというのは薬事法には関係がなく、例えば雑貨や雑品に該当する除菌シートなどはメーカーごとの基準で手指に使えるかどうか検査して販売されています。
http://www.yoshida-pharm.com/2008/letter76/
コロナ対策で困っていて消毒用エタノールが無くてパルククリーンハートを購入しました。
エタノール59%と有りますが、手の消毒用として使うには危険でしょうか?ウィルスを死滅は出来ないでしょか?
「3類 洗浄剤、化粧品」とありますが、これだけでは検討がつきません。また、企業様サイトにも行ってみましたが、製品ページを見つけることができませんでした。申し訳ありませんがメーカー様へ直接お問い合わせ頂きたいです。
昭和のイソプロバノ-ル50はドアノブなどの消毒に使用できますか?
昭和様というメーカー様のイソプロパノールのことでしょうか。おそれいりますが弊社で取り扱いがないため、昭和様へお問い合わせいただけないでしょうか。
申し訳ありません。
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