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有機溶剤
2017.10.17
乳酸エチルについて
乳酸エチルとは
乳酸エチルは、「エチルラクテート(Ethyl lactate)」とも呼ばれるエステル系の物質です。
実は、微量ではありますが鶏肉や果実類、味噌などにも含まれています。
乳酸エチルそのものは無色透明ですが、特有のにおいがあり、ナッツや乳製品、あるいは果実のような香りがします。
また、水や多くの溶剤に溶けることができるのも特徴の一つです。
乳酸とエタノールがエステル結合をすることで生成できます。
乳酸エチルの用途
乳酸エチルは、香料として添加物や香水の原料となる他、工業的には溶媒や洗浄剤として使用されています。
具体的には、樹脂やインキ、顔料、接着剤などを溶かしたり、殺虫剤や農薬を作る材料の一つとして、また各種洗浄剤、レジスト溶剤、レジスト剥離剤、土壌改良剤など、幅広い分野で用いられています。
レジストとは・・・
レジストの名前の由来は『resist(処理に耐える)』から来ている。サンドブラストなどの物理的処理や、エッチングなどの化学的処理に対する保護膜や、保護膜の形成に使用される物質のことを指す。処理したい物の表面の一部をあらかじめ樹脂などで保護することで、保護していない部分だけ加工を施すことができる仕組み(保護膜は処理後、剥離する場合とそのまま残す場合がある)。用途や塗り分けの方法によって以下のような分類がある。
- ・フォトレジスト
・メッキレジスト- ・スクリーン印刷レジスト
・ソルダーレジスト- ・エッチングレジスト
用語解説参照
乳酸エチルのここがすごい!
最近、乳酸エチルが注目され始めています。
というのも、例えばメチレンクロライドには発がん性があったり、溶剤といえば毒性の高いものが少なくありませんが、乳酸エチルは毒性が低く、加えて「生分解性がある」とされています。
そのため工業的には「グリーンソルベント」と呼ばれ、環境負荷が少ない有機溶剤として活躍の場を広げているのです。
ただし、乳酸エチルは、有機溶剤中毒予防規則など多くの法令には非該当な物質ですが、消防法には該当します(危険物第四類 第二石油類 水溶性液体)。
安全性が高いとはいえ、有機溶剤ですので取り扱いには常に注意が必要です。
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