NEWS

有機溶剤

2024.11.20

ベンジンについて

ベンジンについて

 

ベンジンとは

ベンジンと聞くと少し耳慣れないかもしれませんが、「ガソリンの一種(工業用ガソリン1号)と聞けば想像しやすいはずです。
他にも「揮発油」や「ナフサ」「石油エーテル」「リグロイン」などという呼び名があります。
可燃性があり揮発性の高い液体で、引火しやすい為取り扱いには注意が必要です。

ベンジンが使われるのは、機械洗浄やしみ抜きが有名です。
また、一般に販売されている、シール剥がしにもベンジンは含まれていますし、ベンジンを使った懐炉などもあります。

 

ベンジンを扱うときの注意

先にも書いたように、ベンジンは非常に引火性が高く、引火点は-40℃以下です。
おそらくガソリンスタンドに行かれたことのある方は分かるかと思いますが、ガソリンを扱う前に「はじめにタッチ!」と書かれた静電気除去シートを触ります。
これは、ベンジンが静電気でも引火するからです。
ベンジンの近くで煙草を吸ったり、ストーブを焚いたりは、とても危ないので絶対にやめましょう。

禁煙

このような引火性から、消防法第四類1石石油類に該当していますが、他にも、船舶安全法や航空法、港則法、道路運送車両法などでも、引火性の高いベンジンは規制されています。

合わせて読みたい!

消防法について

また、引火性以外のところでも、海洋汚染防止法や下水道法、水質汚染防止法などに該当しています。

 

ベンジンとベンゼンの違い

よくご質問で、
「ベンジンとベンゼンは違いますか?」と聞かれることがあります。
確かに音は似ています。
ですが実はオーストラリアとオーストリアくらい違います。
同じ有機溶剤ではありますが、全く違う物質です。

ベンジンは炭素数5~10のアルカンから成る混合物ですが、ベンゼンは炭化水素類に分類される単一物質で、「ベンゼン環」のベンゼンです。(ベンゾールとも言う)

ベンゼン、トルエン、キシレン 構造式

 

ベンゼンはベンジンと異なり、その危険性の高さが注視されている物質です。
引火性があるのはベンジンと同じですが、近年では、ベンゼンが体に吸収されると白血病などのガンのリスクが高まるなど、発がん性があることが分っています。
また、生殖毒性も認められています。

発がん性も生殖毒性も、継続的にベンゼンを扱うことで発症するリスクが上がりますが、それ以外にも、1回の使用で危険に曝されるケースもあります。
たとえば、空気中にベンゼンの蒸気が大量に含まれているところで呼吸をした場合、呼吸異常や気道炎症などを引き起こす危険があるのです。

名前は似ているのに、このように危険性の度合いが違う物質もありますので、
同一物質か怪しいときは、世界共通で物質ごとに定められた「CAS№(キャスナンバー)」という番号がありますので、それを照合してみることをお薦めします。

 

ベンジンに関する質問

※2024年11月20日更新

以前、ページのコメントに寄せられた疑問・質問とその回答をご紹介します。
(※一部編集・抜粋しております)

質問No.01~

※「▼」をクリックすると質問が表示されます。
よく洗面所やトイレの注意書きに「ベンジンやシンナーで清掃しないように」と書かれていますが、シンナーはともかく、ベンジンで清掃することってあるんですか?
ベンジンを使った清掃?洗浄ってなんですか?

衣類の染み抜きや、油性の汚れを落とす際ベンジンを使うケースがあって、ホームセンターや一部薬局などでも取り扱いがあります。

古いベンジンがあるのですかどのように処理したらいいでしょうか?

使用後は蓋をきちんと閉めてください。引火点が低く、引火しやすいため、火災のリスクが高まります。
また、毒性も強いため、吸い込むなどして体に取り込まれる影響も懸念されます。

ベンジン使用後ふたをきちんと閉めなくてもいいの?蒸発、危険ではないの?

エタノールアミンとデカリンだけの混合であれば、そのような現象が起こることは考えにくいです。
ですが、エタノールアミンが、そのほかの物質と反応し分解している可能性はあります。

ハクキンカイロ用ベンジンをこぼしてティッシュで拭いて、コンビニの袋に入れてその上でカイロに着火とはするのにライターで火を着けたら、ティッシュに引火したのですが、揮発した可燃性蒸気に引火するものですか??

仰る通り、揮発した可燃性蒸気に引火することがございます。
そのため有機溶剤近くにある場合などは火気に十分注意しなければならないのです。

ベンジンを長時間使用してめまい、立ちくらみが起きたのですが、身体への危険はないのでしょうか?

ベンジンは安全データシート(SDS)でも、使用時呼吸器や手、目などの保護具を着用してのご使用をお願いしている物質です。
個人差はありますが、呼吸器や皮膚、目への刺激や、長期間や繰り返しのばく露で、神経系の臓器に影響を与えることもございます。
どうしても個人差がありますので一概には言えませんが、ご不安であればかかりつけのお医者様にご相談ください。
また、ご使用時は
◎しっかり換気
◎火気や静電気に注意
◎保護具の着用
をお願い致します。

 

CONTACT US

製品に関する
お問い合わせ

TEL 052-931-3122

その他お問い合わせ・
受発注状況の確認

TEL 052-931-3111

受付時間:平日8:30〜17:30