建築用・
鋼構造物用塗膜剥離剤
PAINT REMOVER
高い安全性と
機能性を持つ
塗膜剥離剤によって
作業環境を改善
建築物の外装や鋼構造物に使用されている塗膜には、人体にとって有害な鉛・PCB・クロム・アスベスト等が含まれているおそれがあり、ブラストやサンダーなど従来の剥離方法では塗膜の粉塵が飛散し作業者が有害物質を吸引してしまうという課題がありました。そこで、三協化学では業界内でもいち早く安全性の高い剥離剤の開発に取り組み、2016年、塗膜を湿潤化させて粉塵を飛散させることなく安全に剥がすことができる剥離剤「リペアソルブシリーズ」の開発に成功し販売を開始しました。
リペアソルブシリーズには、建築物の外壁に使われる塗膜の剥離に特化した「リペアソルブA・Nシリーズ」と鋼構造物に使われる塗膜の剥離に特化した「リペアソルブSシリーズ」の2種類があり、様々な作業環境や用途に合わせてお使いいただくことができます。
弊社では、塗膜剥離剤の剥離性能や安全性能をさらに向上させるべく日々新しい製品の研究・開発を続けています。
三協化学の塗膜剥離剤の特徴
01
環境対応型の剥離剤であるため、
人体や環境への負担が少ない
従来の剥離剤(塩素系剥離剤)には、人体にとって有害なジクロロメタンという物質が含まれており、作業員のめまいや意識喪失、急性死亡など数多くの危険性をはらんでいました。また、ジクロロメタンは、厚生労働省が定める「特定化学物質障害予防規則(特化則)」や環境省が定める「土壌汚染対策法」に抵触する物質であり、使用する際は、換気設備の設置や全面型マスクの着用など厳重な措置が必要であり、適切な処理を施さなければ土壌汚染につながってしまうおそれもあります。
弊社が開発したリペアソルブシリーズは、ジクロロメタンを含まない環境対応型剥離剤(非塩素系剥離剤)であり、上記の法令に抵触する物質を含んでいないため、作業員の安全はもちろん、周辺環境の保全にも配慮した上で作業することが可能な剥離剤です。
特定化学物質障害予防規則(特化則)
労働安全衛生法の特別規則のひとつであり、作業員の健康障害を引き起こすリスクを有する物質を「特定化学物質」として定め、取り扱う際に必要な作業方法や設備などを定めています。
土壌汚染対策法
土壌に染み込んだ(溶出した)際に人体や環境に被害を及ぼすリスクを有する物質を「特定有害物質」として定め、該当する物質の溶出基準値を設けています。
02
廃棄物の処分コストの削減が可能
非環境対応製品の剥離剤(塩素系剥離剤)を用いて石綿を含む仕上塗材を除去する場合、排出される廃棄物が「土壌汚染防止法」で定める特別管理産業廃棄物に該当してしまうため、特殊な廃棄処理が必要です。
リペアソルブシリーズは、特定有害物質を含まない環境対応型製品であるため、本製品を使用して除去した場合は、石綿含有産業廃棄物(廃プラなど)として処分することができ、特別な廃棄処理が不要となるため、廃棄物の処分コストを抑えることができます。
03
幅広い現場での活用が可能
リペアソルブシリーズ(A,Sシリーズ)は、消防法の危険物に該当しない水系の剥離剤であり、建築物の外装・内装工事や橋梁・歩道橋の塗装の塗替工事など、屋内外問わず様々な作業現場で活用することができます。
ベンジルアルコール非含有タイプの塗膜剥離剤の開発
2018年、剥離剤の成分として一般的に用いられていたベンジルアルコールによる中毒が疑われる事故が発生しました。
そこで、三協化学では従来の製品と同程度の機能性を有するベンジルアルコール非含有の塗膜剥離剤の研究・開発を行い、2021年に鋼構造用の「リペアソルブS-2」と建築用の「リペアソルブN-3」の製造・販売を開始しました。現在では、建物の外装・内装工事や橋梁塗装の塗替工事の現場など数多くの現場で弊社の製品が採用されています。
ベンジルアルコールフリー
土木・建築業界の幅広い塗膜を剥離できる製品
- 建築外装工事現場
- 建物の外装に使用されているアスベスト含有仕上塗材(リシン・タイル・スタッコ)や外壁用接着剤、陶磁器タイル用アクリルシリコン樹脂などの剥離。
- 建築内装工事現場
- 商業施設や公共施設に使用されているPタイルやタイルの接着剤など、アスベストを含む建材の剥離。
- 橋梁塗装塗替工事現場
- 海や川、渓谷などの橋梁に使用されているポリウレタン樹脂塗料や塩化ゴム系塗料などの剥離。
- 歩道橋塗装塗替工事現場
- 歩道橋の塗装に使用されている長油性フタル酸樹脂塗料やタールエポキシ樹脂塗料などの剥離。
- 鋼構造物塗装塗替工事現場
- 橋梁や歩道橋、水門、水管橋、水圧鉄管、タンク、鉄塔などのあらゆる鋼構造物に使用されている塗膜剤の剥離。
水系塗膜剥離剤 リペアソルブS-2が
令和4年度名古屋市工業技術グランプリの
名古屋市長賞を受賞
名古屋市工業研究所が中小企業の技術振興と経営の活性化を促進するために開催している「名古屋市工業技術グランプリ」において、弊社のリペアソルブS-2が高度な技術と独創性が評価され、名古屋市長賞を受賞しました。
USAGE主な建築用・
鋼構造物用塗膜剥離剤
の用途
環境対応型製品
建築物の外装塗膜を
剥離することができる「リペアソルブA・N
シリーズ」
リペアソルブA・Nシリーズは、建築物の外装塗膜を安全に剥離することができる製品です。建築物の外壁塗膜には人体にとって有害なアスベストが含まれていることがあり、そのまま剥離や破砕作業を行うことによって粉塵となったアスベストが空気中へ飛散するおそれがあるため、塗膜を湿潤化した上で剥離作業を行う必要があります。
弊社のリペアソルブA・Nシリーズを使用することによって塗膜剤を湿潤化し、アスベストを飛散させることなく塗膜剤を除去することができます。
リペアソルブA・Nシリーズの
主な用途例
- アスベスト含有仕上塗材の除去
- Pタイル用接着剤の除去
- 外壁用接着剤の除去
- 陶磁器タイル用アクリルシリコン樹脂の除去
環境対応型製品
鋼構造物の塗膜を剥離することができる「リペアソルブS」
リペアソルブSは、橋梁や歩道橋、水門、水管橋、水圧鉄管、タンク、鉄塔などあらゆる鋼構造物に使用されている塗膜を安全に剥離することができる製品です。鋼構造物の塗膜には鉛やPCB、クロムといった人体に有害な物質が含まれていることがあり、塗装の塗替作業の際にはこれらの有害物質を含む塗膜を除去する必要があります。
ブラストやサンダーなど、物理的に削る方法での除去作業では有害物質を含んだ塗膜が飛散するおそれがありますが、リペアソルブSを使うことにより塗膜を湿潤化した状態で安全に剥離作業を行うことが可能です。
リペアソルブSの主な用途例
- 鉛系錆止め剤の剥離
- フェノール樹脂MIO塗料の剥離
- エポキシ樹脂MIO塗料の剥離
- 長油性フタル酸樹脂塗料の剥離
- 塩化ゴム系塗料の剥離
- タールエポキシ樹脂塗料の剥離
- エポキシ樹脂塗料の剥離
採用事例CASES
CASE 01
阪神高速道路の
塗装の剥離
課題・背景
橋桁の塗膜に鉛が使用されており塗膜が飛散しないように剥離作業を行う必要があった。
採用された製品:リペアソルブS
阪神高速道路の塗装の塗替工事を実施する際、橋桁に使用されている塗膜に鉛が含まれていたため、塗膜が飛散することがないよう剥離作業を行う必要があった。
そこで、弊社のリペアソルブSが採用され、該当箇所に本製品を塗布することによって湿潤化させ安全に塗膜を剥がすことができた。
CASE 02
高知県内小学校の
外壁塗膜の剥離
課題・背景
外壁塗装にアスベストが使用されており塗膜が飛散しないように剥離作業を行う必要があった。
採用された製品:リペアソルブN
小学校の外壁塗装の塗替工事を行う際に、外壁に使用されている塗膜にアスベストが含有されていため、アスベストが飛散することがないよう塗膜の剥離作業を行う必要があった。
そこで、弊社のリペアソルブNが採用され、アスベストを含む塗膜を湿潤化させて剥がした上で塗装することができた。