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【特設】鋼構造物塗膜剥離・鉛関連
2017.05.25
鉛含有塗料について
鉛とは
中学化学で覚えられた方も多いと思いますが、鉛は原子番号が82番の元素で、元素記号が「Pb」の物質です。
鉛は低い温度で溶け、柔らかく加工しやすい便利な金属として、ローマ時代から広く使われてきました。
鉛は酸化すると鮮やかな色をもつため、
炭酸鉛は白、
四酸化三鉛は赤、
クロム酸鉛は黄色の顔料として、
また、鉛の化合物は防錆塗料としても活躍してきた歴史があります。
鉛の中毒性
鉛は、血液中の鉛濃度が高くなると中毒症状が出て、脳や神経に影響を与えることが現代の研究で明らかになりました。
症状には下記のようなものがあります。
- 頭痛
- 不眠
- 嘔吐
- 腹痛
- 骨や筋肉の痛み など
重症化すると、脳症をおこします。
もともと自然界にも鉛は存在し、食物にもわずかに含まれているので、実は私たちは日常的に鉛を摂取しています。
しかし食物由来の量では、自然に体外に排出されるため問題はありません。
おもちゃや公園の遊具に鉛含有塗料が使われていて、小さな子供がその破片を誤って口にしてしまい中毒をおこしたり、鉛が使用されている水道管を通して汲んだ水を飲んで中毒が発生したという報告もあります。
対策と取り組み
健康への悪影響から、1970年代ごろを境に鉛に対して多くの業界で法規制が発令されました。
鉛の入っている塗料を廃絶するための規制や、鉛含有塗料の剥離に関する法令や基準も出されています。
合わせて読みたい!
*鉛の剥離に関しては厚生労働省からの通達で、湿潤化させてから剥離しなければなりません!
現在では脱鉛が進み、代わりになる塗料が開発され、鉛の入っていない塗料が主流になってきています。
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