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有機溶剤

2017.05.29

キシレンについて

キシレンについて

 

キシレンとは

キシレンとは、別名「キシロール」とも呼ばれる、芳香族炭化水素に分類される有機物です。
特有のにおいを放つ、常温で無色透明の液体です。
ベンゼンについている水素のうち2つがメチル基になったものです。

ベンゼン、トルエン、キシレン

図のように構造式を並べると、違いも含めて分かりやすいですが、キシレンの場合、下の図のようにCH3の位置によって3種類の異性体を持ちます。

キシレン

それぞれ左から、

  • o-キシレン(オルトキシレン)
  • m-キシレン(メタキシレン)
  • p-キシレン(パラキシレン)

と呼び、それぞれ主に塗料や接着剤、可塑剤などの原料として利用されています。

キシレンは下記法規に該当しますのでこちらも気をつけなくてはいけません。

  • 有機溶剤中毒予防規則
  • PRTR法
  • 毒物及び劇物取締法(医薬用外劇物)

合わせて読みたい!

有機溶剤中毒予防規則について

PRTR制度について

毒物及び劇物取締法について①

毒物及び劇物取締法について②

 

キシレンの用途

キシレンの混合物は、塗料、接着剤、印刷用のインク、農薬などの原料として使われています。
また、灯油にもキシレンはわずかながらに含まれています。
化学原料として使用するためには異性体ごとに綺麗に分けてから使います。

o-キシレン

プラスチックの可塑剤や顔料、酸化させ、「無水フタル酸」という物質に変化させて塗料に使用するのが一般的です。

m-キシレン

m-キシレンは他のo-キシレンやp-キシレンに変化させて利用するケースが多いでしょう。
また、一部では可塑剤やポリエステル樹脂の原料であるイソフタル酸の原料としても使われます。

p-キシレン

こちらは「テレフタル酸」「テレフタル酸ジメチル」というプラスチックや衣服の繊維に利用される物質の原料の素になります。

また、塗料やシンナー用途でのキシレンは一般的に「混合キシレン」と呼ばれるものが多く、一般的な混合キシレンは3種のキシレンとエチルベンゼンを含んでいます。
エチルベンゼンは特定化学物質障害予防規則、女性労働規則にも該当するので注意が必要です。

合わせて読みたい!

特定化学物質障害予防規則について①

特定化学物質障害予防規則について②

女性労働基準規則について

 

キシレンの毒性

キシレンは毒物及び劇物取締法にて、医薬用外劇物に指定される物質で、毒性を持つので扱う際には注意が必要です。
大量にキシレンの気体を吸い込むと、頭痛や倦怠感、吐き気、食欲不振などの症状が出ますが、重症の場合は意識を失う場合もあります。

また、気体の場合だけでなく液体も、皮膚や目、喉、鼻などの粘膜を刺激します。
さらには、液体が手に付いた場合、キシレンの脂肪を溶かす性質によって皮膚から体内に吸収されてしまいます。

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