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化学用語解説
2017.03.22
VOCについて
VOCとは
VOCは「Volatile Organic Compounds」の略で、揮発性有機化合物のことを言います。
揮発性有機化合物というのは、常温でも簡単に空気に蒸発してしまう有機化合物のことで、塗料、印刷インキ、接着剤、ガソリン、シンナーなどに含まれるトルエン、キシレン、酢酸エチルなどが代表となる物質です。
大気中に排出される有機化合物の中でも、上にあげた塗料系、インキ系、接着剤系、また、洗浄剤などから排出されるものが全体の75%を占め、業種別に見ても塗料を多く扱う業種が、有機化合物を多く排出している現状です。
VOC規制について
そんなVOCですが、光化学大気汚染をもたらす主要な原因物質となり、更にはシックハウス症候群の原因物質となるものや、発がん性など人体に有害な影響を及ぼすものが多いとして、対策が進められています。
塗料業界もVOC対策が進んできており、
- 無溶剤系塗料
- ハイリゾット系塗料
- 水系塗料
などの開発が活発化しています。
用途に応じて作業性、乾燥性、塗膜性能性の問題点をを検討しなければなりませんが、VOC削減としては効果的です。
「ゼロVOC」という塗料も最近では市場に出始めてはいますが、塗料の性能を安定させるための添加剤としてVOCを含むものもまだまだ多く、「低VOC」という水系塗料の方が多いのが現状です。
昨今は法整備によって、大気汚染防止法が改正され、VOCの排出規制などが実施されてきています。
VOC対策は設備投資も伴うため、コストがかかるイメージがありますが、簡単な工程改善でも排出量を削減でき、作業環境が改善されるなど様々なメリットがあります。
一度見直してみてはいかがでしょうか?
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