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化学用語解説

2022.11.14

【有機溶剤とサステナビリティ】バイオマスについて

【有機溶剤とサステナビリティ】バイオマスについて

バイオマスとは、「バイオ」(生物)と「マス」(まとまった量)を合わせた造語で、「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」を指します。

 

バイオマスの特徴

1. 再生可能

石油や石炭などの化石燃料と違い、バイオマスは太陽エネルギーを活用して水と二酸化炭素から生物が光合成によって生成したものなので、持続的に再生可能です。
例えば、バイオエタノールは燃焼させると二酸化炭素と水が発生しますが、この二酸化炭素は光合成によって再び植物となり、またバイオマスとして新たな資源となります。

2.賦存量が大きく、地域的に偏在していない

地球上には1.8~2兆トン(乾物重量)のバイオマスが存在し、毎年2,000億トン程度が増加していると言われています。化石燃料は有限ですが、バイオマスは短期で再生が可能であるため、枯渇する心配がありません。また、化石燃料と違い地域的に偏在していないため、どの国でも使用が可能です。

3.エネルギーとして貯蔵しやすい

バイオマスは、風力発電や太陽光発電などの他の自然エネルギーと比較して、気体(ガス化)や液体、固体(チップ化)などへ転換することが容易であり、貯蔵や輸送がしやすいという特長があります。

4.カーボンニュートラルである

バイオマスを燃やすと二酸化炭素が発生しますが、バイオマスは空気中の二酸化炭素を基に作られているため、燃やしてできた二酸化炭素は大気中に戻り、実質的にはプラスマイナスゼロと考えることができます。この考え方をカーボンニュートラルといいます。

5.天候に左右されない

太陽光発電や風力発電は天候等によって発電量が大きく影響を受けますが、バイオマス発電は、天候の影響を受けることなく安定的に電気を供給できるという特徴があります。

 

バイオマスの種類

バイオマスの種類は多岐にわたりますが、発生源や用途によって大きく3つに分類されます。
これらのものがバイオマス製品やバイオマス燃料の原料となっています。

分類 具体例
廃棄物系バイオマス ・家畜排せつ物
・食品廃棄物(加工食品、廃食用油など)
・廃棄紙
・パルプ工場廃液
・下水汚泥
・し尿汚泥
・建設発生木材
・製材工場等残材
未利用バイオマス ・稲わら
・麦わら
・もみがら
・林地残材
資源作物 ・糖質資源(サトウキビ、テンサイなど)
・でんぷん資源(トウモロコシ、コメ、イモ類など)
・油脂資源(ナタネ、ダイズ、ラッカセイなど)
・ヤナギ
・ポプラ
・スイッチグラス

 

バイオマス資源の利用方法

1.エネルギーとして

①メタン発酵

微生物の力(メタン発酵)を使って「廃棄物系バイオマス」を分解し、発生したメタンを発電に使用します。また、メタン発酵の際に生じる発酵残渣は農産物の肥料として利用されます。

②直接燃焼

バイオマスを直接燃焼して、得られた熱をそのまま利用したり、発電に利用します。

③バイオ燃料

サトウキビやトウモロコシ、木材などのバイオマスを発酵させてバイオエタノールを製造します。また、生物由来の油を原料としたバイオディーゼル燃料として利用されます。
また、間伐材や製材時などに発生する木くずや廃材となる木材を圧縮して固め、固形燃料として使用されます。

2. マテリアルとして

①バイオプラスチック

主にトウモロコシ、サトウキビ、植物油(廃油を含む)などからプラスチックを作ります。バイオプラスチックは、食品などの容器やレジ袋、衣類などの繊維製品、自動車内装部品など多くのものに使用され始めています。

②堆肥

廃棄物を発酵させて堆肥にします。

③飼料

廃棄されていた加工残渣や規格外農産物、賞味期限切れの食品などを家畜の飼料にします。

 

三協化学のバイオマス製品

1.バイオマスソルブシリーズ

植物由来原料を使用した洗浄剤シリーズです。

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2.リペアソルブN-3

原料の一部に植物性原料を使用した剥離剤です。

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