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2020.02.25

アルコール濃度を調整する方法

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アルコール消毒に関する記事に沢山の反響をいただきまして、誠にありがとうございます。

 

コメントで沢山ご質問をいただきました、アルコール濃度(容量%)の調整について、計算方法についてお話させていただこうと思います。

小学校で習った「塩分濃度の計算」と考え方は同じです。

研究者が結果をチェックするイメージ画像

但し、寸分たがわず正確な数字を求めるには比重なども加味しなくてはなりませんので今回はあくまで目安が求められる簡単な計算式です。
(エタノールと水を混ぜると体積が減ってしまうため)
混ぜたい液体をそれぞれ、液体Aと液体Bと呼びましょう。
それぞれ液体Aと液体Bの濃度と量を調べます。

 

例)アルコール濃度65%と無水エタノールを混ぜる場合

アルコール濃度65%の液体に、無水エタノールを入れて、アルコール濃度75%のものを作成したい場合を紹介しましょう。 


液体A
・アルコール濃度:65%
・量:今回は仮に100mlと置きます。
この100mlに含まれるエタノールは65%(=0.65)なので、100×0.65を計算すると65mlのエタノールが含まれていることが分かります。


液体B
・アルコール濃度:100%
・量:これが分からないため、「x」mlと置きます。
このxmlに含まれるエタノールは、100%(=1)なので、1x(数学上、1は省略するため本来「x」ですがわかりやすく1xと表記)となります。


完成させたい液体
・アルコール濃度:75%
・量:液体Aと液体Bを混ぜた量なので「100+x」mlとなります。
この液体に含まれるエタノールの量を、これまで同様に求めようとすると、「量×割合」なので、「100+x」(量)×0.75(割合)となり、(100+x)0.75となりますが、これは液体Aのところで求めた、「65ml」と液体Bのところで求めた「x」を合計した「65+x」とイコールになります。

65+x=(100+x)0.75
これが今回xを求める式です。
まず単純に、100とxにそれぞれ0.75を掛け算をして、式を単純化します。

65+x=75+0.75x
そして、xが掛け算で絡みついているものを左側に、それ以外のシンプルな数字をイコールの右側に持ってきてあげます。
イコールの反対側に移動した数字はプラスとマイナスが入れ替わることに気を付けてください。

x-0.75x=75-65
になりますので、1-0.75と、75-65をそれぞれ計算し、
0.25x=10
という式になります。10を0.25で割ると、
x=40
ということが分かります。
そのため、今回必要な液体B=無水エタノールの量は、40mlということが求められます。

 

応用1

先ほど、液体A(アルコール濃度65%の液体)を100mlを、例えば200mlにした場合、


液体A
・アルコール濃度:65%
・量:200ml
含まれるエタノールの量:200×65%(0.65)で、130mlで、液体Bは先ほどと同じです。

130+x=(200+x)0.75
130+x=150+0.75x
0.25x=20
x=80
で、200mlのアルコール濃度65%の液体を75%にするには、アルコール濃度100%の液体を80ml入れればよいことが分かります。

 

応用2

今度は先ほどアルコール濃度65%だった液体Aをアルコール濃度40%に変えてみましょう。


液体A
・アルコール濃度:40%
・量:100ml
含まれるエタノールの量:100×40%(0.4)で、40mlで液体Bは先ほどと同じですから、求める式は
40+x=(100+x)0.75 
となります。

40+x=75+0.75x
0.25x=35
x=140
と求められますので、アルコール濃度40%の液体をアルコール濃度75%にするには、アルコール濃度100%の液体を140%入れればよいのです。

 

例)アルコール濃度90%の液体を75%に薄める場合

アルコール濃度が100%の液体を75%にするには、アルコール濃度100%の液体を75ml用意していただき、25mlのお水を入れればよいのはお分かりになると思います。
なので、90%の液体で考えていきましょう。


液体A
・アルコール濃度:90%
・量:仮に100mlの場合を今回求めます
含まれるエタノールの量:100mlのなかの90%なので、100×0.9で90ml


液体B
・アルコール濃度:0%
・量:これを求めたいため、「x」と置きます
含まれるエタノールの量:0


完成させたい液体
・アルコール濃度:75%
・量:液体Aと液体Bを混ぜた量なので「100+x」mlとなります。
含まれるエタノールの量:アルコール濃度×量=AとBのエタノールの量を合わせたもの で求められます。

(100+x)0.75=90+0
75+0.75x=90
0.75x=15
x=20

よって、水を20ml加えると、100mlの90%アルコールは75%アルコールになることが分かります。

エタノール濃度計算フォーム

2020.03.09追記
コメントでのリクエストにお応えし、計算フォームを作成致しました

エタノール濃度計算フォーム ▶

 

注意

最初にも記述いたしましたが、あくまで70~80%の濃度のアルコールを作成する際の目安を求める計算方法です。
エタノールは水と混ざると体積が減ってしまう関係で、寸分たがわず正しい数字ではありませんが、ご自宅でご使用になるものでしたら、この目安を覚えていて下さればご希望の濃度のアルコールを作ることができます。

また、消毒用にお混ぜ頂く際は、消毒・除菌・殺菌などと書いてある製品をお使いください。
(お持ちの製品がそれに該当するかわからない場合は、その製品をお作りのメーカー様にお問い合わせください)
弊社で製造のアルコールは基本的に工業向けで、器具の洗浄などを目的とした製品ですので医薬品ではございません。ご注意くださいませ。

 

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2020.03.09追記
コメントでのリクエストにお応えし、計算フォームを作成致しました!!

上の記事を読んできたけど、やっぱりわからない!という方は
下のリンク先の、自動で計算できる入力フォームをご活用ください。

エタノール濃度計算フォーム ▶

 

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