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身近な有機溶剤
2019.07.30
プリザーブドフラワーについて
プリザーブドフラワーとは
よく、「ブリザードフラワー」や「ブリザーブドフラワー」などと勘違いされがちですが、「プリザーブドフラワー」が正式名称です。
プリザーブドとは、「保存された」という意味があり、プリザーブドフラワーとは生花を長期間保存できるように加工した花のことをいいます。
生花だと数日で枯れ始め、外観の美しさが損なわれていきますが、プリザーブドフラワーにしてうまく管理をすれば最長5~10年、花の美しさを保つことができます。
プリザーブドフラワーには、生花と比べても遜色のない、質感の瑞々しさと柔らかさがある一方で、花粉がないためアレルギーの心配がありません。
また、花の色を好きなように着色でき、生花よりも軽量なため、ブーケなどに使われたり、お見舞いのお花としても重宝されています。
ドライフラワーとの違い
プリザーブドフラワーも、ドライフラワーも、生花を加工して長期間楽しめるようにした花という点は共通していますが作り方や外観などにそれぞれ特徴があります。
プリザーブドフラワー
作り方: | 色素と水分を抜いた後、保湿成分と色素を含んだ液を花に吸わせて作成 |
寿命: | 平均3~5年 |
特徴: |
|
ドライフラワー
作り方: | 自然乾燥 |
寿命: | 平均2~3か月 長くても1年程度 |
特徴: |
|
人間で例えるなら、プリザーブドフラワーはエンバーミングで、ドライフラワーはミイラです。
プリザーブドフラワーの作り方
【用意するもの】
- ハサミ
- ピンセット
- ゴム手袋
(軍手は染みてしまうので避けましょう)
(長時間作業する場合は塩ビのゴム手袋は避けましょう) - 蓋つきの瓶×2
花を入れ、脱色・脱水させたり着色するための容器です
- 保護メガネ
- 新聞紙
- キッチンペーパー
- 消毒用アルコール
- インク
水溶性のインク・染料を使用します。万年筆用のインクがおすすめです
- グリセリン
- 乾燥剤
製作工程
①茎を切る
アレンジしやすい2~3㎝程度がおすすめです。花が元気な状態でないとうまく後で液を吸ってくれないので、しっかり水を吸い込ませ、良い状態にしておきましょう。茎を斜めにカットし、茎からたくさん液体を吸えるようにしてあげるとよいでしょう。この時、「水切り」と言って、水の中で茎を切るようにしてください。水切りすることでお花が一層よい状態に保てます。
②花を脱水する
アルコールに花を浸けます。お部屋の換気をしっかりした状態でゴム手袋と保護メガネを着用して作業してください。蓋つきの瓶にアルコールを入れ、そこにお花を投入します。浮いてきてしまうときはアルミホイルなどで落とし蓋をして、全体がしっかり浸かるようにしてください。アルコールが蒸発してしまうので、蓋をして1日以上おきます。脱水しきれていないと、美しさを保てる期間が短くなってしまいますので、着色しない場合も必ずこの工程をふんでください。
萼の部分が白く脱色されたら、工程完了です。
※花の大きさによってこの工程の長さは異なります
※色ムラが出やすい工程なので注意が必要です
③花を着色する
グリセリン2に対して、インクを1の割合で、蓋つきの瓶の中に入れ、着色液を作ります(花全体が浸かる量作ってください)。脱色された花をピンセットで取り出し、着色液に浸けます。このとき、お花はとてもデリケートな状態なので、取り扱いに細心の注意を払ってください。また、なるべくアルコールが着色液に入らないようにゆっくりアルコールを落として着色液に浸けます。好みの色に染まるまで、様子を見ながら浸けましょう。
※花びらの間に空気が入ってしまったりするとムラの原因になるので、しっかり全体を浸けましょう
④乾燥させる
好みの色に染まったら、着色液から引きあげます。キッチンペーパーなどで優しく余分な着色液を拭き取り、乾燥剤を入れた容器にお花を入れます。自然乾燥でも可能です。ドライヤーなどを使うと、その強力な熱風によって花びらが散ってしまったり花びらが破れてしまう恐れがあるのであまりお勧めはできません。なるべく日陰で風通しの良いところで乾燥させてください。
この時期、夏休みの自由研究にもピッタリなので、是非挑戦してみてはいかがでしょうか?
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