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化学用語解説

2017.01.26

引火性について

引火性について

 

引火とは

火や熱などの「点火源」によって、可燃性のものが燃えるときのことを言います。加えて、その際の液温のことを引火点と言います。
溶剤の多くは可燃性であり、その引火性の度合い(引火点)によって、消防法で区分けされています。

消防士のイメージ

消防法での区分(第四類危険物)

  • 引火点が21℃未満のもの・・・第一石油類
  • 引火点が21℃~70℃未満のもの・・・第二石油類
  • 引火点が70℃~200℃未満のもの・・・第三石油類
  • 引火点が200℃~250℃未満のもの・・・第四石油類

※そのほか、第四類危険物の中には、「特殊引火物」と「アルコール類」「動植物油類」という別の括りがありますが消防法についての具体的なお話は別記事にて紹介いたします!

合わせて読みたい!

消防法について ▶

 

引火の危険性

可燃性の溶剤を使用する全ての現場では引火への注意が必要です。
溶剤が引火点に達している場合、静電気や暖房器具、煙草の火なので簡単に引火します。

たとえばガソリンスタンドで扱うガソリンは消防法の第一石油類にあたり、非常に引火性の高い液体になりますが、引火防止の為セルフスタンドには必ず静電気除去のためのアース(給油ノズルを触れる前などに一度タッチする黒い樹脂質のものや、シート状のもの)が設置されています。

 

引火点に達していなければ燃えない

液温が引火点に達しているときに点火源があると燃えます。逆をかえせば、溶剤の液温が引火点に達していなければ、点火源を近づけても燃えません。

室温が20℃だった時、灯油(引火点を40℃とする)に火のついたマッチなどの点火源を近づけても燃えないのです。火のついたマッチを近づけただけでは液温全体が40度にならないからです。(もちろん液温が40度を超えると燃えますので、火を暫く近づけることで火の近い所が引火点に達し、引火する可能性があります。)

引火点の説明図 灯油が20℃の場合と50℃の場合

※ガソリンは引火点が-43℃と非常に低く、冬場も引火点を超える為、点火源があれば爆発的に燃えますので、常に注意が必要です。

 

燃えない溶剤もある

最初に、「多くの溶剤は可燃性」と書きましたが、溶剤には消防法に該当しない、燃えない溶剤もあります。塩素、臭素、フッ素原子を含む、ハロゲン系の溶剤は不燃性のものが多いです。
代表的なものとして、塩化メチレン(ジクロロメタン)、トリクロロエチレン、ブロモプロパン、HCFC-225などがあります。
燃えない溶剤のほかに、場合により、水溶性の溶剤に水を添加することで不燃化することもできます(溶剤に合わせて一定量以上の水が必要)。

 

溶剤と引火

溶剤は日常生活の様々な場面で見かけます。ガソリン、灯油、パーツクリーナー、シンナー、他にもインクや除光液などにも含まれています。その利便性から利用されることが多い一方で、引火に対する注意は必ず必要です。

化学品関連の商品を使用する際は、必ず注意事項をよく読み、正しく安全に使うようにしてください!

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