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身近な有機溶剤

2018.08.03

着火剤について

着火剤について

 

バーベキューで大活躍するのが着火剤です。今回はそんな着火剤についてのコラムです。

着火剤と溶剤

下の画像は一般的に販売されている、透明で粘度のあるジェル状の着火剤です。
着火剤の裏の成分表を観て見てみましょう。

<着火剤A>
着火剤Aのラベルの成分表

<着火剤B>
着火剤Bのラベルの成分表
どちらも、「メチルアルコール(メチール)」と記載があります。
メタノールのことです。

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固形燃料の着火剤の写真

メタノールは引火点が11℃と低く、常温保管されているメタノールであれば、火を近づけるとすぐに火が点きます。
着火剤は、この原理を応用して、メタノールに粘り気をつけ、流れないようにしています。
メタノールは、ジェル状の着火剤としてだけでなく、固形燃料としても利用されています。
旅館で、下の画像のようなものを見たことがある人は多いと思います。

ろうそくのような固形燃料で、料理を温めるものです。
こちらも、物にもよりますがメタノールが使用されています。

 

何故メタノールが使われるの?

メタノールは飲み込んでしまうと有害ですし、「メタノールについて」の記事でも取り上げた通り、目に影響をもたらす恐れがあります。
そんなメタノールが使われるのは、エタノールなどの他のアルコール溶剤よりも安価であるからです。
間違っても摂取しないよう、また、使用上の注意をよく読んでお使いください。

また、多くの着火剤や燃料はメタノール以外の物質が含まれているため炎が見えますが、メタノールだけで燃やそうとするとその炎はとても見えづらく、点いているのか消えているのかがほとんど分かりません。
メタノールを着火剤の代わりにするのは危険なのでやめましょう。

  • 明るいときのメタノールの炎の写真
    ↑明るいとき

     

  • 暗いときのメタノールの炎の写真
    ↑暗いとき

     

 

溶剤ではない着火剤

一方で、溶剤(メタノール)を使用していない着火剤もあります。
パラフィンと呼ばれる蝋のような油脂類を用いたものや、アルカンと呼ばれる液化ガスを用いた着火剤です。
着火剤の成分によって着火のしやすさや持続時間、においが違います。

 

使用する際は注意を

先にも書きましたが、絶対に摂取は厳禁です。
また、着火剤で特にジェル状のものは非常に火が点きやすいです。
火を起こす際はとても便利ですが、万が一にも人や物に燃え移れば大変なことになります。
必ず近くに消火できるものを用意し、十分に注意した上で使用するようにしてください。

 

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