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化学用語解説
2018.01.29
においについて
においの問題
スメハラ ~スメルハラスメント~
「スメハラ」という言葉を、皆さんは聞いたことがあるでしょうか?
「スメルハラスメント」の略で、その名の通り「におい」が原因で、周囲に不快な思いをさせる行為のことをいいます。
2000年代に入ってから「スメハラ」というワードが登場し、ここ2~3年で特に巷でよく聞かれるようになりました。
匂いと臭いは紙一重
ここ数年のスメルハラスメントの流れで注目すべきは、スメルハラスメントの原因が悪臭だけではなくなったということです。
スメルハラスメントというワードが出てきた当時は、体臭や口臭などの臭気が主な原因でしたが、香水や柔軟剤、更にはお弁当のにおいなどもスメルハラスメントの原因にあげられるようになりました。
一般的にはよいかおりだとされるものでも、においの強さや相性によって全員が全員よいかおりだと思わない、それどころか不快に感じることもあるのだと分かったのです。
(今までは、においに関することはデリケートな問題として中々表立って見えてこなかった)
「においくらい」と侮るなかれで、それらの不快なにおいは時に頭痛やめまいなど身体的な問題を引き起こすこともあります。
また逆ににおいを指摘することで相手を傷つけてしまう恐れもあり、なかなかどうして深刻な問題です。
溶剤とにおい
さてここでようやく本題に入りましょう。
何故溶剤・洗浄剤お役立ち便覧でスメハラのお話をしたかと申しますと、メーカーとして、やはりお客様からのご依頼で「今使っている溶剤を臭気の少ないものに変えたい」というご要望が非常に多いことにあります。
職場は、作業員にとって1日の半分に近い時間を過ごす空間です。
そんな空間が、耐えられないほどのにおいに包まれていたら、出勤するのも辛くなってしまうでしょう。
出来る限りにおいの少ない溶剤に変えたいという思いは、ごくごく当たり前の意見です。
とはいえ、先ほど、「一般的によいかおりだとされるものでも、においの強さや相性によって全員が全員よいかおりだと思わないケースもある」と申し上げた通り、数値上は臭気の少ない溶剤でも、使う人によって臭いと感じるものもあります。
においに対する慣れ
においの感じ方は人それぞれですが、特にずっと嗅いでいるにおいは、自分の体臭に気が付きづらいのと同様、感じづらくなる傾向にあります。
逆に、それよりも臭気の弱い溶剤でも、嗅ぎなれない臭気は特に臭いと感じるようです。
においの対策
溶剤を使用される場合は、メーカーにサンプルを依頼し、実際に使用してみて臭気をチェックすることをオススメ致します。
また、溶剤のにおいが部屋に充満しているということは、それだけ、揮発した有機溶剤が空気中に漂い、呼吸器から体内に入っているということになります。
できる限りの換気を心がけましょう。
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