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有機溶剤

2017.11.16

NMPについて

NMPについて

 

NMPとは

N-メチル-2-ピロリドンは、1-メチル-2-ピロリドン1-メチルピロリジン-2-オンN-メチル-2-ピロリジノンなどとも呼ばれ、NMPの略称でよく知られています。
無色またはわずかに黄色みがかった液体で、アミン臭という魚を触って時間がたった時のような、生臭いニオイのする有機溶剤です。

NMP 構造式

NMPの特徴

NMPはγラクタムという窒素を含む五員環の構造を持っています。
そのため低級アルコール、エーテル、低級ケトン、芳香族炭化水素、クロロホルムのような塩素化炭化水素や、酢酸エチルなど多くの有機溶剤とよく混ざり合い、水とは任意の割合で混ざり合います。
また有機物だけでなく、無機物に対する溶解性が大きいのも特徴です。
さらにNMPは、下記のような特性があります。

  • 近い構造を持った他の有機溶剤に比べて引火点が高く事故の心配が少ない
  • 沸点が高く凝固点が低いため常温で気化や凝固しにくい
  • 中性下では化学的に安定した物質で分解し難い上、腐食性がない

これらの特性から取り扱いが容易であるため、工業の様々な分野において製剤され、溶媒や洗浄剤・剥離剤などとして活躍しています。

 

NMPの用途

具体的な用途としては、顔料や染料の分散剤、農薬、殺中剤、除草剤、殺菌剤などの溶剤として使われます。

 

また高分子化学の分野を中心にポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂といった樹脂の良溶剤、合成樹脂を繊維状にする際の溶剤、プラスチックの表面処理の溶媒などとしても使われる他、各種ワニス、ペイント、ラッカー塗装、フラックス、電子部品洗浄の洗浄剤としても使われています。

殺虫剤

 

貯蔵・取扱いについて

NMPは消防法危険物第4類第3石油類水溶性液体、危険等級Ⅲに該当します。
危険物なので指定数量の順守や適切な管理が必要となります。また、NMPは吸湿性があるので管理上注意が必要です。
取り扱いについては、NMPは脱脂性が有りますので、皮膚に触れた場合は手荒れの原因となりますので、直ちに水で洗い流して下さい。

 

毒性について

NMPは、有機溶剤中毒予防規則、特別化学物質障害予防規則、毒物劇物取締法に非該当です。
毒性は低いとされていますが、低いだけで完全に無害なわけではありません。
体内に一定量取り込まれると中枢神経系、骨髄、肝臓、精巣、腎臓、副腎などに悪影響を及ぼす可能性があるので取扱いにはご注意ください。

また、農薬などの劇薬を溶解したNMP溶液は、皮膚からの浸透性が強いため特に気を付けるようにしましょう。

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