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有機溶剤
2024.11.20
プロピレングリコールについて
プロピレングリコールとは
プロピレングリコール(略称:PG)は、別名1,2-プロパンジオールとも言う、グリコール系に分類される有機物です。
無色で無臭の液体で、味もありません。
味もありませんと書くとびっくりするかもしれませんが、実はプロピレングリコールは毒性が低いので食品添加物としても使われています。
他には保湿剤や乳化剤、殺菌剤や溶剤として、日常生活や医薬品業界で活躍している有機物です。
用途
プロピレングリコールは化粧品や歯磨き粉、シャンプーなどにもよく保湿剤として入っています。
商品の裏の成分欄を見てみると、プロピレングリコールが入っていれば表記があるので是非見てみてください。
プロピレングリコールを入れるとさっぱりした使用感になる上、殺菌作用もあり防腐剤としても働いてくれるので、古くから重宝されてきました。
また、最初に書いたように、プロピレングリコールは化学反応が起きにくく、毒性も低いため、食品添加物としても活躍します。
例えば、防かび剤として、うどんやそばなどの麺類やおにぎりにも入っていたり、保湿剤として餃子・焼売の皮や魚の燻製などにも使われています。
更に、プロピレングリコールは水にもアルコールにも溶けやすいので、香料や着色料などの溶剤としても欠かせません。
そのほか、プロピレングリコールを水に混ぜると、水が氷になる温度を下げることができるため、ジェルタイプの保冷剤や、車の不凍液に使われます。
プロピレングリコールの安全性
プロピレングリコールは比較的毒性が低く、使う場合は薄めて使うため健康上の問題はないと言われています。
しかしプロピレングリコールは水と油を混ざりやすくする性質をもっており、更には分子量が小さいため体内に浸透しやすいのです。
加えて、プロピレングリコールの化学物質を運ぶ性質によって、有害物質を体内に吸収、蓄積させてしまうおそれがあります。
塗り薬などでは、プロピレングリコールのその性質を使って有効成分を体内に届けることができますが、いい成分だけ運ぶ、というわけではないので注意が必要です。
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プロピレングリコールに関する質問
※2024年11月20日更新
以前、ページのコメントに寄せられた疑問・質問とその回答をご紹介します。
(※一部編集・抜粋しております)
質問No.01~10
※「▼」をクリックすると質問が表示されます。
プロピレングリコールの注意とは具体的にどのようなものですか?
洗顔の泡洗顔が 洗浄力が強いため少し混ぜたいのですが、100ミリリットルに 対してどれ位混ぜても良いでしょうか?
肌が弱いので 教えてください。
プロピレングリコールと一言で言っても食品添加のグレードや、化粧品のグレードなど、様々ございます。
弊社で取り扱っている中に、化粧品グレードがない為、知見がなく大変恐縮ではございますがご質問にお答えすることができません。
宜しければ、お手数ではございますが、洗顔フォームのメーカー様にお問い合わせをされることをお薦め致します。
PGの使用期限についてお尋ねします。ドラム、500mlで使用期限は違いはありますか。また、吸湿性の違いはありますか。
弊社製品には「保証期限」はございますが、(容量問わず半年間の保証期限)
使用期限というものは特に設けておりません。保管状況にも左右されてしまいます。吸湿性については、その時の空気の湿度と、液体が空気と接する面積の広さによって変わりますので、ご使用の際はなるべく湿度の低い時に、液体と空気とが触れる面積を最小にしてお使いいただくことをお勧めしています。
現在、VAPE(電子タバコ)を使用しています。べジタブルグリセリンとプロピレングリコール、香料を混合したリキッドを加熱しタバコ同様に吸引するのですが、考られる毒性などありますでしょうか?
恐れ入りますが、グリセリン・プロピレングリコール・香料を蒸気にして吸引する、ということに関して弊社では知見がございませんでした。
ニキビ治療用として処方された「イソプロピルアルコール(50%)75mlプロピレングリコール25ml」(以降Aとします)がございます。
Aに無水エタノールを混ぜて手指の消毒液を作ることは可能でしょうか?
また可能であればAのアルコール濃度は100ml中の75mlで50%なので37.5%と考えてよろしいでしょうか?
お持ちの無水エタノールが医薬品のものなのか工業用のものなのかで変わってきます。
例えば飲める水に池の水を入れたら飲めなくなってしまうように、皮膚に塗布してよいものに、塗布してはいけないものを混ぜてしまうと皮膚への塗布ができなくなってしまいますので、ご注意ください。医薬品の無水エタノールでしたら自作の除菌剤をお作り頂けます。
仰る通り、IPA(50%)75ml+プロピレングリコール25ml=100mlの中には、75×0.5で37.5mlのアルコールが含まれているため、37.5%となります。
下記もご参照いただければと思います。
エタノール濃度自動計算フォーム
コロナウイルス対策に、手や、ドアノブこのシートで拭き取ることは有効ですか?
このシート、というのはプロピレングリコールのシート、ということでございましょうか?
プロピレングリコールに除菌などの効果があるというのはきいたことがないのですが…
アルコール類から作られるPGもGVも抗菌効果が有るので、PGとGVを含む水蒸気を人が吸引した場合に呼吸器系の細胞表面にPGもGVも分解されるまで付着していると思いますが、体内でも、その抗菌効果は持続するでしょうか?
プロピレングリコール(PG)とグリセロール(GV)は人体内に吸収しても現状では健康被害の報告は無く食品等にも添加され使われていますが、比率で水0.4:(PG)1:グリセリン(GV)1を混合し、水が沸騰する温度まで加熱すると、水に混じる性質のPGはGVとも接合して、水蒸気と共にベイパーとして放出されます。
(PGを沸点まで加熱し気化させると酸化作用でホルムアルデヒドやアセトアルデヒドに化学変化する事は承知しています)
JTにも同様に問合せしましたが自動応答のみで正式回答が無いままなので、PG製造会社なら何らかの知識が有るのでは?と思い問い合わせました。
温水暖房配管内回路に使用する循環液にPGブライン20%以上確保で混入し6~7年程度は藻など菌類の発生が抑えられてる事実は20年以上検証し確認済みですが、GVも同様に抗菌効果が公表され、何れも今の処は健康被害の報告が無いので、もし体内呼吸器系でも抗菌効果が有るなら、近年流行のインフルエンザやコロナ等の感染症にも有効では?
との期待から問い合わせました。
弊社では、体内にPGやGVが取り込まれた後、抗菌効果が持続するかどうかの知見がございません。申し訳ありません。
洗濯する時に、抗菌作用のあるものを探しています。プロピレングリコールは、抗菌作用があるようですが、洗濯洗剤に、PGを混ぜて洗濯した場合も、抗菌効果は期待できますか?
その場合、どのくらいの量を入れたら効果があるのか教えていただけないでしょうか?
また、すすぎ後は衣類には抗菌作用が残らないとのことでしたが、洗濯中に、洗っている衣類についている菌に対しての殺菌作用のようなことは期待できますか?
プロピレングリコールを洗濯洗剤に混ぜて選択しても、すすぎ等々で洗い流れてしまいますので、お洋服に抗菌作用は残りません。
また、流れないようお洗濯後のお洋服にプロピレングリコールを塗布した場合、べたべたになってしまいますので、残念ながら、実用的ではありません。また、すすぎの場合も、かなり薄くなってしまいますので効果は期待できません。アルコールも同様です。
お洗濯用の漂白剤等の方が手軽でかつ安全なので、そちらをお勧め致します。
PGには殺菌効果もあり防腐剤にも用いられていると前から存じていましたが、防腐剤として食品を出来るだけ長持ちさせる、という用途には向いているのでしょうか?
自分はにんにくが大好きなのですが磨ってしまうとあまり日持ちがしないためPGを添加すればより日持ちするのではと考えつきました。
PGには防腐効果もありますが、食品添加物として使用する場合、一般的に「防腐効果」を目的として使用されていることはほぼありません。
使用基準量も0.6%未満として定められているため、この程度のPG添加では、防腐効果を果たすことは難しいと考えられます。
(おそらくにんにくのもつ殺菌効果の方が強いのではないかと思います…)
プロピレングリコールの溶解パラメーター(SP値)を教えて下さい。またそれが記載されている資料や文献も教えて下さい。
弊社ではプロピレングリコールのSP値データがありませんでした。申し訳ありません。
プロピレングリコールが含まれている食品を加熱調理などした場合、プロピレングリコールはそのまま残るのでしょうか?
水にさらされる場所であれば水に溶けだしますが、さらされない場合は残ります。
(※食品に使用されるプロピレングリコールは、食添用として検査されクリアしたものです)
質問No.11~
※「▼」をクリックすると質問が表示されます。
車の不凍液、LLC(ロングライフクーラント)には通常であればエチレングリコールが使われておりプロピレングリコールが使われているメーカーもあるのでしょうがエチレングリコールの方が圧倒的に多く使われています。
毒性の問題も大きく本来ならプロピレングリコールをオススメするのですが正直車の不凍液として、あまり出回っていない現状です。
エチレングリコールやジエチレングリコールも不凍液には使われます。
プロピレングリコールは不凍液にも使われると記載いたしましたが、不凍液はすべてプロピレングリコールが含まれている、というわけではありませんので、ご容赦いただけますようお願い致します。
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