工業用の有機溶剤・薬品メーカー 三協化学(株)の「お知らせ・お役立ち便覧」ページ

ホットメルトとは？

ホットメルトとは接着剤の一種で、hot melt（熱い＋溶ける）という語源の通り、加熱して溶かした状態で使用し、溶けたものが固まる際に接着効果を発揮します。ホットボンドという別名もあります。

通常の接着剤には有機溶剤を含むものが多く、成分中の有機溶剤が揮発することによって硬化しますが、ホットメルトは常温で固体の樹脂を温めて接着するため、有機溶剤を使用せず、有機溶剤による引火の危険性がありません。

また、温められたホットメルトが硬化する時間が早く、乾燥工程を必要としない点が優れています。

ホットメルトの種類

ホットメルトは熱可塑性樹脂が主成分となっていますが、主に6種類の成分に分けられ、樹脂の特徴と接着したい材質や目的に合わせて選定されます。
それぞれの成分の概要は以下となっています。

ホットメルトの洗浄剤

それぞれのホットメルトに使用される主成分の樹脂に応じて、以下の製品が使用可能です。
以下の製品は全て有機則、特化則に該当しない製品です。

〇は洗浄・溶解が可能であるもの、◎は特に効果が高いことを示しています。
各製品の特徴は、リンク先の製品ページを確認してください。
表は横にスクロールすることができます。

※樹脂との相性により、溶解させることができるもの、膨潤・剥離させることができるものなど反応に違いが生じます。

ホットメルトは主剤である樹脂の種類だけでなく、メーカーの品番によって性質が変わりますので、上記の対照表はあくまで参考程度にして下さい。

ポリアミド系ホットメルトの洗浄剤

ポリアミド系ホットメルトの洗浄剤として実績のある製品は今のところありません。
ポリアミドは耐薬品性、耐油性に優れており、洗浄難易度が高い樹脂です。

現状では実績はありませんが、洗浄したいポリアミド系ホットメルトを提供いただければ弊社で洗浄剤や条件（超音波、加温）などを調査し、ご提案することも可能です。

ホットメルト洗浄剤の選定方法

ホットメルトの洗浄剤を選定する場合、以下を考慮する必要があります。

①被付着物：どこに付着しているか？下地の材質は何か？
②要求性能：有害性の低減、法規非該当、洗浄力UP、臭気低減、消防法対策などの要望。
③導入コスト：どのくらいの単価まで許容できるか？
④洗浄方法：浸漬、拭き取り、超音波等の洗浄機の使用（浸漬の場合は、加温の可否）

ホットメルトは、上記で示した通り主材の樹脂によって選定できる洗浄剤が様々です。
①～④の内容を考慮しながら選定する必要があるため、選定の際はお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。

最適な製品を提案させて頂きます。

ホットメルト洗浄剤の実績

ホットメルト洗浄剤の導入実績は以下でご紹介しております。

 

エチレン酢酸ビニル（EVA）系ホットメルトの洗浄

シンナーを使用して、ウエス拭きでEVA系ホットメルトを除去していたが、有機則非該当品への切り替え検討。
メタルクリーナー700が採用となった。

ウレタン系ホットメルトの洗浄

ラミネート加工機に付着したポリウレタン系ホットメルトをラッカーシンナーでウエス拭きにより除去していたが、有機則非該当品への切り替え検討。
脱脂洗浄にも使用可能なファインソルブTHが採用となった。